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SDS・ラベル

MSDSからSDSへの移行 ― 化学物質安全データシートの国際基準化

2025.06.05

MSDSからSDSへの移行 ― 化学物質安全データシートの国際基準化



従来、化学物質に関する安全性情報はMSDS(Material Safety Data Sheet:化学物質等安全データシート)として提供されていました。しかし、国際的な情報伝達の統一を目的に、平成24年(2012年)3月に「JIS Z 7250」および「JIS Z 7251」が統合され、新たにJIS Z 7253として改訂されました。


MSDSからSDSへの変更

この改訂により、国連が策定したGHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)に準拠した形式が採用され、名称もSDS(Safety Data Sheet)へと変更されました。

これにより、化学物質の安全情報をより統一的かつ国際的に共有できる体制が整い、製造業・輸出入業・研究機関などにおけるリスクコミュニケーションの精度が向上しています。

JIS Z 7253改訂の概要

◆改訂の背景と目的

従来のJIS Z 7250およびJIS Z 7251では、化学品の情報伝達が国内基準中心であったため、国際的な整合性に課題がありました。国連GHSの導入を受け、情報共有の国際標準化を図るために改訂されたのがJIS Z 7253です。

◆改訂による主な変更点

  • 「MSDS」から「SDS」への名称変更
  • GHS分類結果を反映した記載形式の統一
  • 16項目構成の標準フォーマット導入
  • GHSラベル表示との整合性の確保

GHSに基づく国際標準化

GHSは、化学品の危険有害性を共通ルールで評価・分類し、世界中で同一の形式で情報を伝えることを目的としています。これにより、企業間・国際間での情報伝達が効率化し、安全性の確保がグローバルに促進されました。

SDS導入による効果と意義

  • リスクコミュニケーションの精度向上: 事業者や作業者が共通認識で安全情報を把握できる。
  • 国際取引の円滑化: 輸出入における化学品情報の互換性が確保される。
  • 安全文化の定着: 現場の安全意識が高まり、事故防止や法令遵守が強化される。

🧩 よくある質問(FAQ)

MSDSとSDSの違いは何ですか?

MSDSは旧名称であり、SDSはGHS準拠の国際標準フォーマットです。情報構成や用語が統一されています。

なぜSDSに名称変更されたのですか?

国際的な整合とGHS対応を目的に、JIS改訂により正式に名称が変更されました。

JIS Z 7253とは何ですか?

化学品の危険有害性情報の伝達方法を定めた日本工業規格で、SDSとラベル表示の基準を統一しています。

MSDSのまま使用しても問題ありませんか?

現在はSDS形式が法令基準です。MSDS形式のままでは不備とみなされる可能性があるため、更新が必要です。

🌿 SDS作成は安全と信頼の第一歩

SDSは、化学品を扱う企業にとって法令遵守と安全管理の両立を支える必須書類です。正確なSDSを作成・更新し、関係者に適切に伝達することで、事故防止と信頼性の高い事業運営が可能になります。

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参考文献・関連リンク

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